プロによる東京外国為替市場

給与所得の伸び悩みや一連の増税策、年金制度の財源問題などから、ライフプランの抜本的な見直しが求められています。大幅な収入増が期待できない場合、余裕資金をいかにうまく増やせるかが、教育やマイホーム、更には老後の生活のレベルを大きく左右することになります。

プロによる東京外国為替市場

インターバンクに参加している金融機関は、為替市場を形成する役割を果たしていることから「マーケットメイカー」と呼ばれます。マーケットメイカーは、海外で活動する企業に為替ヘッジを提案したり、仲介業者である外国為替ブローカーを通じて取引したりします。FX会社からの注文を受けて実際に為替をやり取りすることもあります。いわば為替のプロフェッショナル、為替ディーラーたちです。

 

人材とともに、マーケットメイカーの間で課題となっているのが、為替の電子取引化です。東京外国為替市場調査でも、「Eトレードシステムの使い勝手」を1位指名理由に上げる会社が増えてきました。

 

これまでの外国為替取引は、電話を使った情報交換が中心でした。しかし近年になって、取引の主役は電子取引に移ろうとしています。そこでマーケットメイカーである金融機関は、自社のプラットフォームを取引の要にしようと、システム開発にしのぎを削っています。ある外資系金融機関の為替担当者は「電子取引プラットフォームは1年で価値が半減するだろう」と見込んでおり、システムの開発
競争は激しさを増しています。

 

外国為替の電子取引のプラットフォームは、大きく2つに分けることが出来ます。一つは、「シングルバンク」方式。特定の金融機関と取引するための専用プラットフォームです。シングルバンクプラットフォームの開発は外資系金融機関が先行しており、ドイツ証券の「Autobahn」やバークレイズの「BARX」、UBSの「FXトレーダープラス」などが有名です。これら電子取引に強みを持つ銀行は、特に外国為替証拠金取引会社から高い評価を集めています。

 

もう一つは「マルチバンク」方式。これはいわば電子取引の仲介システムです。マルチバンクの利用者は、複数の金融機関からプライスの提示を受け、最も有利な価格で取引できる仕組みとなっています。東京外国為替市場調査では、シングルバンク、マルチバンク両部門で投票を行いました(右上図参照)。今回の調査の特徴は、前述した電子取引システムの開発先行組以外にも、ランキング上位に食い込む金融機関が出てきたことです。シングルバンク3位のシティバンクは、2009年にリニューアルした「CitiFX Velocity」が好評で、躍進しました。ある市場関係者が「IT(情報技術)は進化し続けている。電子取引の後発組でも、今なら先行する金融機関の投資額の数分の一のコストで、同じシステムを開発できる」と話す通り、これからはさまざまな金融機関から優れたシステムがリリースされるかもしれません。

外国為替市場では中国の消費者物価指数(CPI)、鉱工業生産、小売売上高といった主要な経済指標の発表が予定されており、インフレ警戒によって中国関連セクターへの売りなどが警戒されやすい。週末のユーロ・円相場は115円台前半までユーロ安が進むなど、根強い欧州の信用不安も物色意欲を後退させる。13日にはオプションSQ(特別清算指数算出日)が控えていることも、手掛けづらくさせることになろう。